ご相談者様

年齢層:50歳代

性 別:女性

地 域:札幌市

傷病名:症候性てんかん・高次脳機能障害

簡単な病歴

5年ほど前、自宅で脳出血を起こし救急搬送された。

1か月程の入院し安静に過ごした後に、歩行の練習と記憶障害に対するリハビリを開始。しかし、数日後に脳梗塞を起こしリハビリを中断。半月後にリハビリを再開した。

リハビリを続け発症から3か月が経過した頃に退院し自宅に戻ったが、自宅に戻るまでの景色は見覚えのない景色に感じられ、自宅すら初めて来た場所と感じた。そのため、自宅での生活を始めてから数カ月は、外出からの帰宅時に迷子になることが頻繁にあった。

他にも記憶障害による影響は多く、調理や洗濯など色々なことのやり方を忘れてしまっていたことから、生活には家族のサポートを必要とする状態となっていた。

その後、脳出血発症から2年が経過した頃に家族が運転する車の中でけいれんを起こし、医療機関に救急搬送され「症候性てんかん」と診断された。

以降、意識を失い転倒するくらいの発作が年に2度ほどあるが、発作時に近くにいた人の適切な対応により、搬送されることはほとんどなかった。

現在も、いつ起こるかわからないてんかん発作に怯えながら生活を続けている。

ご相談から請求まで

当時利用されていた就労支援事業所の職員様経由でご相談を頂きました。

1年前に一度障害年金を申請したが不支給になったとのことで、その際に使用した書類一式をご用意頂いた上で面談を行いました。

書類を見ながらこれまでの治療歴についてヒアリングを行い、実態の病状が審査機関に伝わらない原因となったであろう箇所をピックアップし、実態に合った病歴就労状況等証明書を完成させました。

並行して、医療機関に診断書を作成していただきました。

診断書が出来上がったタイミングで、病歴就労状況等申立書に診断書から得られる情報を追加し、書類を年金事務所に提出しました。

相談から請求までに要した時間

診断書作成期間(1か月)+1週間程度でした。

請求の結果

障害基礎年金2級と認められ、年間およそ80万円の受給が決まりました。

(審査期間は約4か月でした。)

こちらの事例について

1年前に自身で申請を行い不支給決定となっており、今回は2度目の申請でした。

前回の書類が残っており、不支給決定となった原因を推測する上で、非常に有用な資料となりました。

こちらの事例の場合、不支給となった原因と考えたのは以下2点です。

てんかんの発作のうち搬送を伴わないものが起きたことを本人が医師に伝えるのを忘れており(というよりも、記憶障害で発作を起こしたことすら忘れてしまっていた可能性が高い)、診断書内で発作回数が実態よりも少なく書かれていた点。

てんかん発作のうち日常的に起こる小さな発作(記憶が飛び、気づいた時には1時間ほどが経過している)について、病歴就労状況等申立書に書いていなかった点。

 

障害年金は書類審査ですので、提出書類に実態がしっかり書かれていることが非常に重要になります。

どんな些細なことでも、自身の病状やそれにより困っていることを正しく記載する(してもらう)ことが大切です。

最後に

こちらの事例をお読みいただき、「自分の場合はどうだろうか?」と思われた方は是非一度、TAMA社労士事務所にご相談ください。

記憶障害等により相談で話したことを覚えておくことが難しいという方には、都度メールやチャットツールで備忘録を残しながら手続きを進めることも可能です。

初回相談は無料です。お気軽にご相談ください。

初回の相談は無料です。お気軽にご相談ください。

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執筆者プロフィール

玉置 伸哉(社会保険労務士)

1982年生。八雲町生まれ旭川市育ちの生粋の道産子。

アルバイト時代の仲間が、就職した会社でパワハラ・セクハラ・給与未払いなどの仕打ちを受けた挙句に身体を壊したことをきっかけに社会保険労務士を目指す。

札幌市内の社会保険労務士事務所で7年間従事、うち6年間を障害年金の相談専門の職員として経験を積み2018年4月に退職。

2018年8月に社労士試験を受験(6回目)し、同年11月に合格。

2019年2月、札幌市中央区でTAMA社労士事務所を開業。

障害年金に特化した社会保険労務士として、障害年金請求のサポートを日々行っております。

北海道内全域を対応地域としておりますので、お気軽にご相談いただきましたらうれしいです。

また、就労支援事業所様等において「30分でざっくり覚える障害年金講座」「障害年金出張相談会」を積極的に行っています。

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