もくじ
ご相談者様
年齢層:40歳代
性 別:女性
地 域:詳細非公表(道内)
傷病名:自閉症スペクトラム
結 果:障害基礎年2級
簡単な病歴
幼少期から集団行動が苦手で独りで過ごすことが多かった。
小中学生の頃は仲の良いクラスメイト数名でグループを形成する意味を理解できず、協調性に欠けることからいじめの対象とされることもあった。
また、中学生からお小遣いをもらい始めた際、金銭管理が全くできないことも自覚した。
成人して以降も集団行動が苦手なこと、金銭感覚が無いこと等から社会生活を上手く送れず、常に”生きづらさ”を感じていた。
なかなか思うように進まない生活の中で強い不安感に苛まれることも多くなり「人生を終えてしまいたい」と考えるようになったことから、精神科に受診。
その後、いくつかの医療機関を転々としたが、”生きづらさ”の原因が判明しない日々が続いた。
初めて精神科にかかった日から10年ほど経った頃、「自閉症スペクトラム障害」と診断された。
薬での治療を始めたが、現在も社会生活には馴染めない状態が続いているおり、家族のサポートを受けながら生活を送っている。
そんな折、障害年金の制度を知り、当事務所にご相談を下さりました。
ご相談から請求まで
ご本人様から電話で「精神科を転々としており記憶も曖昧なので、初診日も初診の病院も全く分からず困っている」というご相談を頂きました。
そのため、いつ頃どこに住んでいたのかを詳しくお聞きし、居住地付近の精神科をピックアップ。一覧を見て頂きながら、記憶をもとに”受診したような気がする”医療機関を選んで頂き、カルテが無いかを1件1件確認していくという作業をご本人様と一緒に行いました。
2週間ほど探した結果、初診日と初診の病院を特定できたため、初診日の証明書類を作成を依頼。
初診日の証明書類を入手後、現在の主治医に診断書の作成を依頼。
診断書を作成頂いている間に、ご本人様から0歳からの生育歴・治療歴をお聞きして病歴就労状況等申立書を作成。
出来上がった診断書がタイミングで書類一式を年金事務所に提出しました。
相談から請求までに要した時間
初診日を探す作業(2週間程度)
+
初診証明書類を作成頂いている期間(2週間)
+
診断書を作成頂いている期間(1か月)
+
その他2週間程度
請求の結果
障害基礎年金2級と認められ、年間およそ78万円の受給が決まりました。
(審査期間は約3か月でした。)
こちらの事例について
「自閉症スペクトラム障害」という診断名がわかるまでに10年以上の年月がかかったこと、その間いくつもの病院やクリニックを転々としていたことから、一番初めにかかった医療機関を探すのに非常に苦労しました。
ご本人様と一緒に医療機関への問合せを繰り返して、やっとの思いでカルテのある病院が見つかってもそのカルテの中に「以前受診した精神科で・・・」という記載がある等、本当に大変な作業でした。ご本人様も根気強くご協力くださり、そのおかげで初診日が特定でき、障害年金の受給に繋げることができました。
最後に
発達障害で障害年金の請求をお考えの方の中には、こちらの事例と同じように「病名が確定するまでに病院を転々としたために初診の医療機関や初診日が分からなくて困っている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちの事務所では申請手続きをご依頼を頂きました方に対して、初診日を一緒に探すところからお手伝いを行っております。
申請をご検討されている方でご自身で行うことにご不安をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度TAMA社労士事務所にご相談ください。
障害年金の申請に関するご相談は初回無料です。お気軽にご相談頂けましたら幸いです。
執筆者プロフィール 玉置 伸哉(社会保険労務士)
アルバイト時代の仲間が就職先の会社でハラスメント・給与未払い等の仕打ちを受けた挙句に身体を壊したことをきっかけに社会保険労務士を目指す。 札幌市内の社会保険労務士事務所で7年間従事、うち6年間を障害年金の相談専門の職員として経験を積み2018年4月に退職。 2018年8月に社労士試験を受験し、同年11月に合格。 2019年2月、札幌市中央区でTAMA社労士事務所を開業。 障害年金に特化した社会保険労務士として、障害年金請求のサポートを日々行っております。 北海道内全域を対応地域としておりますので、お気軽にご相談いただきましたらうれしいです。 障がいをお持ちの方の支援をされている方々向けの勉強会「明日誰かに教えてほしい障害年金のおはなし」や障害年金出張相談会を積極的に行っていますので、ご要望がございましたらご連絡ください。 詳しいプロフィールはこちら |