一旦停止

障害年金を受給すると、一部の方を除いて、おおよそ1~5年で更新の手続きがあります。

障害の重さは時間の経過とともに回復したり、悪化してしまったり、変わることがあるため、障害年金を受給すべき状態が続いているかをチェックが行われるのです。(更新に関してはこちらの記事でご確認ください。)

この更新手続きを行い、障害年金を支給すべき状態ではないと判断された場合には障害年金は支給停止となります。

もちろん症状が回復して十分に就労をして生活を成り立たせていける状態になっていれば、支給停止となっても仕方がないと思います。

しかしながら、症状の回復はないにも関わらず、診断書の記載が軽めの症状に見えてしまったなどの理由で支給停止になったケースもあるようで、誰にでも支給停止の決定を受けてしまう可能性はあるのです。

 

では、更新の手続きを行った方が障害年金の支給停止の決定を受けてしまい、その決定に不服がある場合、どのような対処が必要でしょうか?

この記事では対処法について解説していきます。

①不服申立て(審査請求)を行う

1つ目の対処方法として、支給停止という決定(原処分)に対して、審査請求を行う方法です。(審査請求・再審査請求の詳しい解説はこちらの記事から)

この方法で、支給停止の取り消しを認めてもらえれば、支給停止はなかったことになり、障害年金を継続して受給することができるようになります。

ですが、審査機関もしっかりとした理由をもって支給停止にしているわけですから、それらの理由が妥当ではなかったと認めてもらう必要があります。そのためには、支給停止が妥当ではないことをきちんとした根拠を示して不服を申し立てる必要があるため、書類づくりは慎重に(根拠がしっかり伝わるように)行う必要があります。

また、審査請求には支給停止の決定を知った日から3か月以内に行わなければならないという期限もついていますので、スムーズに行う必要もあります。

 

②支給停止事由消滅度届を提出する

障害年金の支給が停止されるというのは、すぐに権利が消滅するということではありません

ただ停まっているだけです。

ですので、再び障害状態に該当した場合には、支給を再開してもらうための手続きをすることが可能です。

しかしながら、この手続きは更新のように年金機構から診断書の提出を求めてくるのではなく、自分から「再開してください」と手続きをする必要があります。

提出する書類は、以下です。

・支給停止事由消滅届

・診断書

この手続きは、行うことのできる時期に制限がなく、いつでも出すことができます。

ですから、最速だと支給停止の決定を知った後すぐに行うことも可能です。

ですが、更新時と同じ内容の診断書を提出しても認めてもらえない可能性が高いと思いますので、障害年金に再度該当しそうな状態だと主治医が判断したタイミングで手続きをするのが良いと思います。

 

①と②の両方を並行して行う

障害年金が支給停止になった場合の対処法として2つの方法を紹介しました。

この二つは、どちらか片方だけを行うのではなく、できれば両方を並行して行うことをお勧めします。

なぜかというと、①の不服申し立ての審査は非常に時間を要すためです。審査請求で認められずに再審査請求まで進んだ場合、支給停止の決定を受けた日から1年以上が経過しているということもよくあるのです。

もちろん1年以上の審査機関を待ったとしても、必ず障害年金の支給再開が認められるという保証もありません。

そのため、まずは審査請求を行っておいて、タイミングを見て②の支給停止事由消滅届の手続きをするというのが良いと思います。

審査請求の結果を待っている間に、先に支給停止事由消滅届により支給再開が決定することも少なくありません。こうなれば、たとえ審査請求で支給再開が認められなかったとしても、支給停止になる期間は最小限に抑えることができるのです。

 

支給停止と支給額変更の違いについて

この記事で扱っているのは、あくまでも支給停止の場合です。

更新手続きの結果として起こり得る似たような決定として「支給額の変更」があります。

等級が下がって支給される障害年金の金額が減らされるという決定です。(※もちろん逆に金額が上がることもあります。)

この支給額変更により金額が減ってしまった場合には、上記②の方法「支給停止事由消滅届」は使えません。なぜなら、金額が減ってしまっただけで支給が停止していないからです。

ですから、この場合には、上記①の審査請求・再審査請求で「支給額変更が妥当ではなかった」と認めてもらう必要があります。

 

「支給額の変更」の場合には、審査請求・再審査請求とは別の方法として「額改定請求」という手続きで元の等級に戻してもらうように求めることができます。(額改定請求の詳しい解説はこちらの記事から)ただし、この「額改定請求」は支給額変更の診査日から1年間は原則できませんので、やはり更新のお手続きは慎重に行う必要があります。

 

最後に

障害年金の更新は、診断書を一枚提出するだけというシンプルな手続きであるため、慎重さに欠けた手続きをしてしまい支給停止になった、というご相談もよくいただきます。

正直にお話をすると、更新時に提出した診断書が障害年金を受給できる状態に全く該当しない内容で記載されていれば、①の審査請求という形で支給再開を認めてもらうのは、私たち専門家でも至難の業です。

ですから、更新は可能な限り慎重に行っていただき、その結果、支給停止となった場合には、①と②の方法を試していただく、ということをお勧めいたします。

※もちろん自身で就労できて生活を成立させ得る状態まで回復したために支給停止となった方は除きます。

 

こちらの内容をお読みいただいた方で、「不服申立てを手伝ってほしい」「支給停止事由消滅届を出してみたいが、提出するタイミングについて相談したい」等のお悩みがございましたら、ぜひ一度、北海道障害年金相談センターにご相談いただければと思います。

初回のご相談は無料です。

また、着手金1万円、医療機関に支払う診断書等の作成料(実費)、住民票等の取得料金(実費)以外は成功報酬制(ご相談者様が障害年金を受給できた場合のみ料金が発生する形)になっています。

安心してご相談ください。

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執筆者プロフィール

玉置 伸哉(社会保険労務士)

1982年生。八雲町生まれ旭川市育ちの生粋の道産子。

アルバイト時代の仲間が、就職した会社でパワハラ・セクハラ・給与未払いなどの仕打ちを受けた挙句に身体を壊したことをきっかけに社会保険労務士を目指す。

札幌市内の社会保険労務士事務所で7年間従事、うち6年間を障害年金の相談専門の職員として経験を積み2018年4月に退職。

2018年8月に社労士試験を受験(6回目)し、同年11月に合格。

2019年2月、北海道障害年金相談センター開設。(TAMA社労士事務所開業)

障害年金に特化した社会保険労務士として、障害年金請求のサポートを日々行っております。

また、就労支援事業所様等において「30分でざっくり覚える障害年金講座」「障害年金出張相談会」を積極的に行っています。

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